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犬に与える水は水道水で大丈夫?犬が必要な水の量と選び方

「愛犬に水道水しか与えたことがないけど大丈夫?」
「犬に適した水の選び方がわからない」

犬の健康を維持するためにも不可欠な「水」。

普段、何気なく水道水を与えているけれど、本当に水道水で問題はないのか疑問に感じたことはありませんか?

そこで今回は、犬に与えるべき水の選び方、水道水を与えても問題はないかを解説していきたいと思います。

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犬に適した水とは?

水を飲むビーグル

水には「マグネシウム」と「カルシウム」が含まれており、これを数値化したものを「硬度」と呼びます。

マグネシウムやカルシウムの含有量が多ければ高度は”高く”、含有量が少なければ”低い”と判断しますが、硬度の高い水は「硬水」、硬度の低い水は「軟水」と呼ばれます。

この中でも、犬に適している水はカルシウムやマグネシウムの含有量が少ない “軟水” です

国によって変わる高度の判断

日本では硬度100mg/L以下を「軟水」、100mg/L以上を「硬水」と分けていますが、WHO(世界保健機関)では以下のように、更に細かく分けられています。

  • 軟水:硬度0〜60mg/L
  • 中程度の硬水:硬度61〜120mg/L
  • 硬水:硬度121〜180mg/L
  • 非常な硬水:硬度181mg/L以上

上記のほか、硬度0〜50mg/Lの水は「超軟水」と分ける場合もあります。

犬にとって適した硬度としては、いずれの基準で見ても軟水が最も適しています。

水道水を犬に与え続けても大丈夫?

水道水

犬に与える水は、基本的に「水道水」で問題ありません。

日本の水道水は世界的に見ても安全度が高く、わずか15カ国しかないと言われる「水道水が飲める国」のうちの1国です。

水道水の水質基準については水道法という法律によって厳しく定められており、51項目からなる水質基準をクリアしています。

そのため日本国内であれば基本的に、水道水を犬に与えても問題はありません。

地域によって異なる硬度の違い

日本の水道水の硬度は50〜60mg/Lが平均値になっているので、“ほとんど”の地域の水道水が軟水となっています。

ただし、硬度は採水される地域の自然環境や土壌、地質などによっても変わってくるため、硬度も違ってきます。

例えば、北海道の水道水が硬度50mg/L以下なのに対し、下記の地域は硬度75mg/L〜の地域に該当します。

【関東】土浦市、足利市、渋川市、川口市、川越市、熊谷市、千葉市、船橋市、木更津市、府中市
【九州】福岡市、探し、唐津市、熊本市、
【沖縄】沖縄全土
(※参考:全国水質マップ – クリタック株式会社

これらの地域に関しては、水道水で与え続けるよりもウォーターサーバー等で軟水を与えるほうが、犬にとっては安心かもしれません。

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硬度の高い水を飲み続けると?

ペットボトルの水を飲む犬

硬度の高い水を与え続けると、尿路結石などの病気を引き起こす要因となります。

具体的には「シュウ酸カルシウム結石」や「ストルバイト結石」などの尿路結石が該当しますが、これらは尿中のカルシウムやマグネシウムが過多になることで引き起こされる病気です。

基本的に、日本で生まれ育っている犬であれば日本の水質に慣れていますので、極端に意識しなくとも、日本の水(水道水)で十分に健康維持ができるはずです。

ただし、与えているドッグフードやおやつ、生活環境、犬の体質などによっても条件は変わるため、極端に高い硬度の水を与え続けるのは避けたほうが良いでしょう。

犬の主要ミネラルについて

マグネシウムもカルシウムも、犬の健康を維持するためには欠かせないミネラル分ではありますが、極端にミネラル分の高い水(超硬水など)を与えてしまうと、病気を引き起こす要因に。

因みに犬や猫に必須となる主要ミネラルがこちら。

  • カルシウム
  • マグネシウム
  • カリウム
  • リン
  • ナトリウム

マグネシウムもカルシウムも犬の主要ミネラルではありますが、摂取しすぎると過多状態となり、病気を引き起こす要因になってしまうのです。

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犬が必要な水の量はどれくらい?

雪解けの川とボーダーコリー
Photo by joan montaner from Pexels

1日に与える水の量は、体重1kgに対して50mlを目安にしましょう。

例えば、5kgの犬であれば1日に250mlが目安に、7kgの犬であれば350mlが1日の目安となります。

犬の運動量や食事の量なども加味する必要はありますが、目安量を極端に下回らなければ問題はないでしょう。

因みに1日に与える水の量が少なくなると、必然的におしっこの量も少なくなります。

おしっこの量が少なくなると、体内に留まっているおしっこが濃くなり、結果として尿路結石を引き起こす要因となってしまいます。

犬の70%は水分で構成されています

私達の体は年齢によって異なるものの、約60%ほどが水分で構成されています。

一方、犬の体を構成する水分は70%ほど。

この内20%程の水分が失われてしまうと、命を落としてしまうと言われています。

70%と言うと、体重5kgの犬であれば3.5kg分が水分に相当し、1kgの水分が失われるだけで命を落としてしまうという事になります。

それほど犬にとって「水」は重要なものであり、気にかけておくべきものでもあるのです。

水道水は犬に適している?

水を飲む猫を見つめる犬

水道水やペットボトルウォーター、浄水器、ウォーターサーバーなど、いずれも「水」を扱うものですが、水の性質はそれぞれ異なります。

「ウォーターサーバーの水だから良い」「水道水だから悪い」といった事ではなく、水そのものの質を知らなければ、愛犬に適した水を選ぶこともできません。

今回は水の硬度と水道水で問題はないかを説明してきましたが、ペットボトルウォーターやウォーターサーバーで水を与えるのであれば、更にチェックしておきたいポイントは存在します。

その前にまずは今回説明してきた、基本的な水について知識を深めておくようにしましょう。

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