愛猫が迷子になってしまった場合、まずはどこを探すべきか考えてしまいますが、「900匹の猫を対象にした猫の行動パターン調査」の結果を参考にしてみてもよいかもしれません。
愛猫の性格によっても異なりますが、900匹の猫を調査したところ、7割〜8割は自宅100m以内で過ごしていたという結果も。今回はこの調査結果について詳しく解説していきます。
猫の行動範囲はどのくらい?
迷子猫になってしまった場合、まず思い浮かべるのが日頃の行動パターンかと思いますが、自宅の外でどのような行動を取っているのかは想像ができないでしょう。
今回参考にするのが、「NATIONAL GEOGRAPHIC」に掲載されていた「外へ出たネコはどこへ行く?大規模調査の結果がついに判明」という記事に掲載されていた調査。
6カ国900匹の猫を対象に、GPSを1週間付けて行動範囲を測定したこの調査によると、大半の猫は自宅内または自宅の庭から1ヘクタール以内で過ごしていたことがわかりました。
猫は1ヘクタール以内で行動している
んー。学がないので1ヘクタール(10,000平方メートル)と言ってもピンとこない。
1ヘクタールは100m×100m(=10,000平方メートル)の広さなのだそう。
サッカーコートで0.714ヘクタール、東京ドームが4.67ヘクタール。何となくイメージできました?
猫の平均的な行動範囲は意外と狭いという印象です。
飼育猫は外に用事がない
この調査結果から、以下のような理由が推測されていました。
- 自宅でエサを貰えるので、食べ物を探しに行く必要がない
- 避妊・去勢を行っている場合、相手を探しに行く必要がない
うん、たしかに。
しかし逆を言えば、これに該当しない猫は遠出をする可能性が高くなるとも言えるでしょう。
1週間で4〜5回は道路を横断
街中や市内で飼われている猫は、外に出た時に車に轢かれるという心配も。
実際、この調査中にも轢かれてしまった猫がいたようですが、全体平均で1週間に4〜5回も道路を渡っていたのだそう。
また、中には860ヘクタールもの距離を移動していた猫も。
この猫は1.6km以上も移動し、調査期間内にこの距離を2回も往復していたようです。
100m圏内に含まれる道路をチェック
平均的な移動距離・範囲は1ヘクタールですが、道路を渡って探検することもあるわけですね。
いずれにしても外に出ると、車に轢かれてしまう確率が非常に高いことがわかりました。
因みにこの”道路“というのは中道の道路ではなく2車線の道路を指しています。
自宅から100m圏内に2車線の道路はどれくらいあるかを確認しておくことも大切になるでしょう。
参考までに、以下の記事でも猫が事故に遭遇する割合に関して書いていますので、目を通してみてください!
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遠出しそうな猫はこんな猫?
この調査結果を簡単にまとめると、以下のようにまとめられます。
- メス猫よりもオス猫の方が行動範囲が広い
- 避妊・去勢を行っていない猫のほうが行動範囲が広い
- 老猫よりも若猫の方が行動範囲が広い
- 都市部よりも地方の猫の方が行動範囲が広い
統計でいくと、去勢を行っていない、地方住みの若いオス猫は特に注意ですね。
迷子猫の探し方やポイント
外に出るとあちこち遊び回っているイメージもある猫たちですが、実際は狭い範囲内を移動しているだけという見方もできます。
必ずしもすべての”迷子猫”も同じパターンとは言えませんが、この調査では以下のような結果が出ています。
- 75%の猫が自然ではなく、人の手が入った庭などで過ごしていた
- 10%の猫が、ほとんどの時間を自然の中で過ごしていた
- 50%以上の猫は、1ヘクタール以内を行動範囲としていた
- 7%の猫は、10ヘクタール以上の範囲を行動していた
調査結果から、迷子猫の7〜8割も100m圏内にいる確率が高いと言う考え方もできます。
迷子猫の探し方とポイント①
探し方のポイントとして、まずは自宅周辺100m圏内を捜索するべきと考えられます。
一方、1割程度の猫は冒険心が強く移動距離も多いようなので、この1割に該当していた場合は捜索も難航しそうです。
迷子猫の探し方とポイント②
前述の通り、道路を横断する可能性も高いことが判明しています。
100m圏内で道路に面している場所は、道路近辺を重点的に探したほうが良さそうです。
迷子猫の探し方とポイント③
もしかすると相手探しに夢中になり、遠出をしている可能性も。
愛猫が去勢・避妊を行っていない場合は、遠出している可能性も加味しておきましょう。
迷子猫の探し方とポイント④
別記事でも紹介していますが、SNSや迷子サービスの活用も忘れずに。
迷子にならないための対策を!
いかがでしたでしょうか。参考程度に知っておいて損はないデータかと思いますので、万が一、愛猫が迷子になってしまった場合はこのデータをもとに、猫の行動パターンを推測して捜索してみましょう。
一昔前は外で遊ばせている猫も多かったですが、近年は危険も多くなってきているので外に出すのは止めてほしい!
のびのびと外で遊ばせたい気持ちもわかりますが、車だけでなく人間やウイルスも危険となりうるケースが多いので、自宅内で飼育するようにしましょう!
また、事前に迷子にならないための対策も重要です。日頃から脱走癖のある猫であれば、これを機に迷子対策についてしっかりと検討してみてくださいね!
【参照】
- NATIONAL GEOGRAPHIC:外へ出たネコはどこへ行く?大規模調査の結果がついに判明