引越しシーズンを迎える4月。
引越しというと大変な思いだけが頭をよぎりますが、ペット同伴での引っ越しとなると、更に大変な目に合うと考えてしまいますね。
さらに、ペットとの引越しを控えている方や検討している飼い主さんは、事前にペットが引越し後にどのような状態になるかを把握しておくことが大切です。
今回ご紹介するのはアイペット損害保険株式会社から発表されていた「ペットとの引越しに関する調査」のデータです。ペット同伴による引越しの大変さやトラブルの内容が見えくるので、今後引っ越し予定がある方は是非参考にしてみてください。
もくじ
「ペットとの引越し」調査
アイペット損害保険株式会社からリリースされている「ペットとの引越しに関する調査」。この調査は犬猫の飼育者1,062人を対象にしたもので、ペット同伴での引越しに関する経験やトラブルについての調査が行われ、数値化したデータとなっています。
内容を確認すると、ペットとの引越しについて大変な事は何か、ペット同伴での引越し事情はどのようなものなのかが見えてきます。
約半数の飼育者がペットとの引越しを経験
犬猫の飼育者1,062人のうち、ペットとの引越しを経験したことがあると答えたのは50.2%。飼育者のうち約半数はペット同伴での引越しを経験している統計が見られました。
そういう私もペット同伴での引越しは過去に2回ほど経験していますが、いずれも大変だった記憶しかありません。
私の場合はペット同伴での引っ越しというより、ペット可の物件探しが大変だった、もしくはペット礼金に泣かされたという大変さでした。
ペットとの引越しで大変だったのは?
アイペットの調査結果で「ペットとの引越しで大変だったのは?」という問いに対し、取られたデータは上図の通り。
前述でも触れたとおり、私と同じようにペット可の物件を探すことに手間取ったと答えた方が約2割ほどいるようです。
実際にペット可の物件自体はたくさんあるのですが、私の場合は犬が2匹で、そのうちの一頭が「中型犬」のケースや、犬が3頭いるケースであったため、物件探しが難航しました。
ペット可の物件の多くは「小型犬1頭(猫も1匹)」までというのが多いように感じられます。
最も多かったのはペットと「長距離」で引っ越すこと
引越しに伴う「ペットとの長距離移動が困った」という方が最も多い23.7%という結果、3番目に多かったのが「ペットの様子が引越し後に変わった」という調査結果に。
車を持っていない、単身の方が多かったりもするのでしょう。こちらの記事ではペットタクシーについて解説していますが、ペットの長距離輸送にもお金がかかってしまったりもしますので、引越し費用にプラスαの費用が発生することに問題を抱えているのかもしれません。
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引越し後はペットも強いストレスがかかります

続いての調査では「引越し後のペットの様子で当てはまるものは?」というもの。
落ち着かない | 71.6% |
---|---|
夜泣き・吠え続ける | 27.2% |
ご飯を食べない | 23.5% |
元気消失 | 22.2% |
トイレの失敗をする | 21% |
下痢・嘔吐など | 17.3% |
攻撃的になった | 9.9% |
最も多かったのが「落ち着かない(71.6%)」という回答でした。私達もはじめての場所が落ち着かないようにペットたちも同じような不安を抱えているので、当然な結果と言えるでしょう。
それに伴って起きているのであろう結果が、2番目に多かった「夜泣き・吠え続ける(27.2%)」というもの。新たな引越し先で夜泣きや遠吠えは困りますね。
いずれも新たな環境に置かれて極度の不安になっている事が原因のものばかりですが、愛犬・愛猫の不安を取り除くために引越し後はできるだけ一緒の時間を増やしておくことが大事です。
愛犬・愛猫のための休息日も予定に入れて!
引越し後はできる限りすぐにケアしてあげるのが理想的ですが、あまり休みも取っていられないという場合も多いでしょう。
しかしながら、愛犬・愛猫の不安を取り除いてあげられるのは飼い主さんしかいません。
ペット同伴の引越しでは、愛犬・愛猫のケアも引越し準備のひとつとして理解しておくことが大事になります。
引越し後はペットのための1日も準備しておく事が理想的です。
1日ペットのために割いたからと言って、すぐにペットが新しい環境になれるわけではありませんが、ストレスのかかり具合は大きく軽減できるでしょう。
老犬・老猫は特にケアが必要
老犬・老猫は引越しによって体調を崩してしまいかねませんので、特に注意が必要です。
できることであれば、老犬・老猫がいる場合は引越しを控えたいところですが、事情があっては仕方のないことです。
特にご飯を食べなくなる事は、元気の消失にも繋がります。食事の管理は注意深く行わなくてはなりません。
我々人間も同じですが、強いストレスがかかるとお腹を壊してしまったり、食欲がなくなることがあります。
これは犬や猫も同じで、環境が変わることで消化器系に影響が出ることがあります。
いつものご飯を与える際に、消化しやすいように少しふやかしてあげたり、食欲が出るように適切な野菜をトッピングしてあげるのも一つの方法です。
ペットはどれくらいで新しい環境に慣れる?

続いての調査は「ペットが引越し後にどれくらいで慣れたか」というもの。
すぐに慣れた | 28.5% |
---|---|
1日〜3日未満 | 26.1% |
3日〜1週間程度 | 19.1% |
1週間〜2週間未満 | 14.5% |
2週間〜1ヶ月未満 | 7.3% |
1ヶ月以上 | 3.2% |
慣れなかった | 1.3% |
この統計を見ると半数は1日〜3日ほどで新しい環境に順応しているようですが、約3割ほどのペットは慣れるまでに1週間以上の時間を要していることがわかります。
神経質な性格のペットなど、愛犬・愛猫の性格にもよるところですが、神経質なペットであればなおさらのこと、しっかりと引越し後にケア日を設けてあげるのがベストと言えるでしょう。
引越し後に慣れさせるために行った事は?
続いてペット同伴での引越し後に、ペットに対して行った事は?という質問。
一緒にいる時間を増やした | 60.5% |
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引っ越し前に使っていたもので安心させた | 44.4% |
そっとしておいてあげた | 37% |
ペットが喜ぶことをしてあげた | 30.9% |
新居に落ち着くスペースを作ってあげた | 27.2% |
新居を引っ越し前の間取りに近づけた | 12.3% |
調査ではこのようにバラバラの統計が取られましたが、基本的に引越し後はこれらすべてのケアを行ってあげるのがベストです。
そっとしておくか、喜ぶことをしてあげるかはペットの性格にもよるところですが、自分の匂いがするマイスペースを作ってあげ、ペットの性格に沿ったケアをしてあげることで、体調を崩したりといったトラブルは防げる可能性は高いでしょう。
引越し前に古くなったからと言って、愛用のベッド類などを一新してしまわないのがポイントです。
自分の匂いがする物があれば、新しい場所でも少しはストレスの軽減に役立てられます。
ペットも引越した後の手続きを忘れずに!

ペットとの引越しはこの調査の通り大変なことばかりではありますが、ペットに関連する手続きも忘れずに。
私達が引越した時には住所変更手続きなど、住所が変わることで色々な手続きが発生しますが、忘れがちなのがペットに関係する手続きです。
日本では「狂犬病予防法」が定められており、生後91日以上の犬は市区町村への登録と毎年の狂犬病予防接種が義務付けられています。あくまで登録が必要になるのは犬のみで、猫や鳥、小動物は該当しません。
引越し先では新たな「畜犬登録」を
その年に予防接種を受けていれば、新たに狂犬病予防接種を受ける必要はありませんが、引越し先では新たに畜犬登録を行う必要があるのです。
引越しの手続きに関してはこちらの記事でも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
この他、ペット保険の住所変更やペット関係のサービスを利用中の方は、住所変更を忘れずに。
利用する直前で気がついて、利用したいタイミングに間に合わなかったなんて事態にならないよう、今一度チェックしておくことをおすすめします。
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さいごに
ペットと一緒に生活している以上、引越し時には大変な目に遭うのはアイペットの調査からもわかるとおりですが、意に介さず突然知らない場所に移動させられるペットの気持ちを考えると、引越しは大きなストレスになるのは明確です。
この調査結果から起こりうるトラブルを予測して、予めペットとの引越しを準備万端にするようにし、飼い主さんもペットもストレスにならないようにしましょう。
【参照】
- 札幌市 : 犬の登録と狂犬病予防注射
- アイペット損害保険株式会社 – ペットとの引越しに関する調査