フェリーのデメリットは移動に時間がかかるという点ですが、犬とってはリスクも少なく、鼻ぺちゃのワンコにも安心な移動手段。時間に余裕があるのなら、フェリーで愛犬とゆっくりお出かけしてみるのもおすすめです。
そこで今回は、北海道発着の愛犬と同乗することができるフェリーをまとめていきたいと思います。
北海道発着フェリーのルートと乗船時間
北海道の主要となる港は「小樽港」「苫小牧港」「函館港」の3港。
(「室蘭港」発着のシルバーフェリーは2022年2月1日で航路休止になりました。)
中でも苫小牧発着のフェリーが最も多く、青森から名古屋までをカバーしています。
最短の青森 大間港はわずか1時間半ほどで移動が可能ですが、フェリー移動で最長となる名古屋へは約40時間の船旅となります。
「函館」発着のペットOKなフェリー
函館港発着のフェリーでは、青森県の「青森港」と「大間港」行きのフェリーが出航し、青森港へは約4時間、大間港へは約1時間半程の乗船時間となります。
フェリー会社は「津軽海峡フェリー」と「青函フェリー」の2社で、どちらもペット乗船OK。
ただし、「青函フェリー」は車内でのみの預かりで、フェリー内同室で愛犬と過ごすことはできません。一方、「津軽海峡フェリー」はペット用のプランも充実しています。
函館〜青森港を繋ぐ「津軽海峡フェリー」はペット同室OK
函館〜青森間を繋ぐフェリーは、津軽海峡フェリーの「ブルールミナス」「ブルーハピネス」「ブルードルフィン」「ブルーマーメイド」の4船種。いずれもペット同伴OKのフェリーです。
片道約3時間半ほどの航海時間となりますが、船内にはドッグランが併設されているので、愛犬も快適な船旅を楽しむことのできるフェリーとなっています。
因みに「ブルールミナス」は2020年6月に就航した新しい船で、大型犬も対応可能な施設が整ったペットフレンドリーなフェリーとなっています。
函館〜(青森)大間港を繋ぐフェリー
函館から青森 大間港を繋ぐフェリーは上記の5船で、片道約1時間半ほどの航海時間となります。
乗船時間も短いのでいずれのフェリーも設備は少なめ。なお、青函フェリーに関してはペットケージではなく、車内での預かり限定となっています。
「苫小牧」発着のペットOKなフェリー
苫小牧港からはフェリー会社4社のフェリーが就航しており、「八戸」「仙台」「名古屋」「大洗」「新潟」「敦賀」と豊富なルートが揃っています。
北海道と本州とのフェリー移動としては、苫小牧港が一番利用しやすいと言えるでしょう。また、徐々にペットフレンドリーなフェリーも増加してきており、今後はより安心してペットとの船旅を楽しめそうです。
苫小牧〜青森 八戸間を繋ぐ「川崎近海汽船 シルバーフェリー」
片道約7時間〜8時間半の苫小牧〜八戸間を結ぶフェリーは「べにりあ」「シルバーティアラ」「シルバープリンセス」「シルバーエイト」と、2021年6月就航となる「シルバーブリーズ」の全5船となります。
シルバーブリーズはシルバーフェリー初となるドッグラン完備のペットフレンドリーなフェリーとなっております。なお、「べにりあ」に関しては車内への残留のみですので注意。
苫小牧〜仙台間〜名古屋を繋ぐ「太平洋フェリー」
太平洋フェリーは「きそ」「いしかり」「きたかみ」の3船が苫小牧〜仙台〜名古屋間を繋いでいます。
このうち、「きそ」と「いしかり」は苫小牧〜仙台〜名古屋間の運航、「きたかみ」は苫小牧〜仙台間のみの運航となります。
また、「きそ」と「いしかり」は車内保管OKとなっていますが、約40時間ほどの航海となる苫小牧〜名古屋間は車内保管が不可となります。
苫小牧〜茨城 大洗間を繋ぐ「商船三井フェリー」
苫小牧〜大洗を結ぶ商船三井フェリーの「さんふらわあ ふらの」「さんふらわあ さっぽろ」「さんふらわあ しれとこ」「さんふらわあ だいせつ」の4船。
この内、“夕方便”の「さんふらわあ ふらの」「さんふらわあ さっぽろ」は同室持込ができ、ドッグランも完備されているペットフレンドリーなフェリーです。
一方、”深夜便”の「さんふらわあ しれとこ」「さんふらわあ だいせつ」はケージでのみの預かりのみ。乗船時間は約17時間〜19時間となるので、夕方便での移動のほうが安心と言えるでしょう。
苫小牧〜秋田〜新潟〜敦賀を繋ぐ「新日本海フェリー」
苫小牧から敦賀までを結ぶ新日本海フェリーの「ゆうかり」「らいらっく」「すずらん」「すいせん」の4船。直行便と経由便がありますので、目的地に応じて利用しやすいフェリーです。
「ゆうかり」「らいらっく」は苫小牧〜秋田〜新潟〜敦賀の経由便で、乗船時間はトータルで約31時間〜34時間。ケージのみの預かりになるので、敦賀までの移動となると厳しい船旅となるかもしれません。
一方の「すずらん」「すいせん」は苫小牧〜敦賀の直行便で、乗船時間は約20時間。ケージのみの預かりとなりますが、ドッグランが併設されているので上記の2船よりも快適な船旅ができそうです。
「小樽」発着のペットOKなフェリー
小樽〜新潟、京都 舞浜間を繋ぐ「新日本海フェリー」
小樽〜新潟を結ぶのは、新日本海フェリーの「らべんだあ」「あざれあ」の2船。
乗船時間は約16時間ほどですが、犬は同室で過ごすことも可能で、ドッグランも完備されているので安心してペットと船旅ができます。
一方、小樽から京都 舞鶴までを結ぶのは「はまなす」「あかしあ」の2船と、新たに「はまゆう」が加わりました。
この区間での乗船時間は約21時間ほどで、「はまなす」と「あかしあ」はペットケージでのみの預かりとなりますが、「はまゆう」は犬と同室で過ごすことができます。
「室蘭」発着のペットOKなフェリー
2022年2月1日で、室蘭〜八戸間を繋いでいたシルバーフェリーが航路休止となりました。
そのため、現在は室蘭港発着のフェリーはありません。
室蘭港と青森 八戸港を繋ぐフェリーは、シルバーフェリーの「シルバークィーン」のみで、航海時間はおおよそ8時間ほど。ペットと同室で過ごすことはできず車内での保管となりますので、フェリー内にペット用の設備は備わっていません。
さいごに
犬にとっては長旅となるフェリーでの船旅ですが、客室で一緒に過ごすことのできるフェリーも増えてきていますので、今後はより快適な船旅を楽しめるようになってくると思います。
フェリー会社によってサービス内容も様々ですが、空路以外にも海路という移動手段があるということも知っておくと便利ですね。