
犬に適した水の特徴

犬に適している水は “軟水” です。
水は「硬度」という数値で表され、硬度の違いで「軟水」や「硬水」と分類されます。
水の硬度とは?
水の「硬度」は、マグネシウムとカルシウムの含有量を数値化したもの。
「軟水」や「硬水」といった分類は硬度の違いによって分けられ、国際的にはWHO(世界保健機関)による基準で以下のように分類されています。
硬度の分類 | 硬度(mg/L) | 犬への適性 |
---|---|---|
軟水 | 0〜60 | ◎ 最適 |
中程度の硬水 | 61〜120 | △ 注意 |
硬水 | 121〜180 | × 避ける |
非常な硬水 | 181以上 | × 避ける |
なお、日本の分類はWHOの基準と異なり、以下のように分類されています。
硬度の分類 | 硬度(mg/L) |
---|---|
軟水 | 0〜100 |
中硬水 | 101〜300 |
硬水 | 301〜 |
日本の水道水と特徴について

日本の水道水は、世界でも10カ国程度しかない「水道水が飲める国」のひとつ。水道法に基づく51項目の厳しい水質基準をクリアした、安全な水道水です。
地域差はありますが、全国平均の硬度は50〜60mg/Lの軟水なので、基本的に水道水を犬に与えても問題はありません。
- 犬への適性 : 適している
- 平均硬度 : 50〜60mg/L
- 分類 : 軟水
- 安全性 : 世界最高水準
地域で異なる水道水の硬度
日本の水道水の平均硬度は50〜60mg/Lと説明してきましたが、地域によって硬度は異なります。
これは、採水される地域の自然環境や土壌、地質などによって変わるため。
多くの地域は犬に水道水を与えても問題のない硬度ですが、以下の地域ではウォーターサーバー等の利用が推奨されます。
平均硬度が高い地域(60mg/L以上)
- 関東地方
- 茨木県 : 67.35
- 埼玉県 : 68.57
- 千葉県 : 80.13
- 東京都 : 63.78
- 神奈川県 : 60.13
- 九州地方
- 熊本県 : 68.49
該当地域でも場所によって硬度に差があります
“平均”の硬度が高い上記の地域ですが、該当地域であっても場所によって大きな違いがあります。
東京都を例にすると、地域によって高度が異なります。
- 練馬区、江東区:89.7mg/L
- 青梅市:19.6mg/L
硬度の上下差はあるものの”平均硬度”が63.78mg/Lですので、該当地域の場合は別途、軟水を用意したほうが安心かもしれません。
犬に水を与える際の注意点

多少の硬度なら問題ないのでは?水道水だけで気にし過ぎでは?
など、極端に意識しなくても、日本の水(水道水)でも十分な健康維持は可能です。
ただし、与えているドッグフードやおやつ、生活環境、犬の体質などによって条件は変わります。
硬水を与え続ける健康リスク
カルシウムやマグネシウムの過剰摂取は、尿路結石のリスク要因となりえます。
- シュウ酸カルシウム結石
- ストルバイト結石
- その他の尿路結石
これらは尿中のカルシウムやマグネシウム過多が原因で引き起こされる病気です。
水分不足のリスク
犬に必要な1日の水分量は体重1kgあたり50mlが目安。
1日に与える水の量が少なくなると、必然的に尿の量も少なくなり、尿路結石を引き起こす要因となります。
- 尿の濃縮による結石リスク増加
- 脱水症状
- 腎臓への負担増加
例えば、5kgの犬なら1日250ml、10kgの犬なら500mlが適量に。
犬の運動量や食事量なども関係してきますが、目安を極端に下回らなければ問題はないでしょう。
犬の体における水分の重要性

人間の体は年齢によって異なるものの、約60%ほどが水分で構成されています。
一方、犬の体は約70%ほどで構成されています。
- 犬: 約70%
- 人間: 約60%
危険な水分喪失量
犬の体重の20%の水分が失われると生命に危険が及びます。
体重5kgの犬であれば、1kgの水分が失われるだけで命に危険が及ぶという計算。
例:5kgの犬の場合
- 体内水分量:3.5kg
- 危険な喪失量:1kg以上
犬の主要ミネラルについて
犬や猫に必須な主要ミネラルは以下のとおり。
- カルシウム
- マグネシウム
- カリウム
- リン
- ナトリウム
マグネシウムもカルシウムも、犬の健康を維持するためには欠かせないミネラル分です。
ただし、健康維持には”適量”であることが大切で、過剰な摂取は病気を引き起こす要因に繋がります。
水道水と犬の関係まとめ

基本的に日本の水道水は犬に与えても問題ありません。 ただし、以下の点に注意しましょう:
- 硬度の確認: お住まいの地域の水道水硬度を確認
- 適切な量: 体重1kgあたり50mlを目安に
- 継続的な観察: 愛犬の健康状態を定期的にチェック
- 必要に応じて軟水を選択: 硬度が高い地域では軟水を検討
また、水道水の他にも
- ペットボトルウォーター
- 浄水器
- ウォーターサーバー
など色々ありますが、水の性質はそれぞれ異なります。
- ウォーターサーバーの水だから良い
- 水道水だから悪い
といった単純な話ではなく、「水」そのものの質を知らなければ、愛犬に適した水を選ぶこともできません。
愛犬の健康を守るために、適切な水分補給を心がけましょう。
この記事のポイント
結論:犬には水道水を与えても問題ありません